1. はじめに
「施設に入ったのはいいけれど、なんだか少しふっくらしたみたい…」「面会に行ったら、以前より身体が大きくなっている気がする」と、ご家族様からお声がけいただくことがあります。ご心配されるお気持ち、とてもよく分かります。
この記事では、施設にご入居されたご本人様の体重増加に不安を感じているご家族様に向けて、私たち施設職員の視点から、心温まるアドバイスをお届けします。施設という新しい環境での生活の変化を一緒に理解し、ご本人様にとって無理のない範囲で、健やかな毎日をサポートするための具体的なステップをご提案させていただきますね。
2. 施設ご入居後の体重変化の秘密
施設にご入居されると、それまでのご家庭での生活とは異なり、日々のリズムや活動内容が大きく変わります。この変化が、実は体重増加につながることが少なくありません。主な要因を、分かりやすく表にまとめました。
| 要因のカテゴリー | 具体的な内容 | ご本人様への影響 |
|---|---|---|
| お食事環境の変化 | 毎日3食、栄養バランスの取れた温かいお食事が規則正しく提供されます。 | 欠食がなくなり、必要な栄養がしっかり摂れることで、摂取エネルギーが安定し、時には増加することがあります。 |
| 日々の活動量の変化 | お洗濯や洗い物、お掃除といった日常の家事から解放されます。 | ご家庭での自然な動きが減ることで、消費エネルギーが少し低下することがあります。 |
| 心の変化と活動 | 慣れない場所への不安から、最初はご自身のお部屋で過ごされる時間が長くなることも。 | 施設内での移動や、他の方との交流といった活動量が、一時的に減少することがあります。 |
3. 焦らず、段階的なアプローチで健やかに
「体重が増えたから、すぐにどうにかしなきゃ!」と焦るお気持ちも分かりますが、ご本人様に無理を強いることは、かえってストレスになってしまうことも。大切なのは、ご本人様のペースに合わせて、優しく見守りながら段階的にアプローチすることです。
ステップ1:まずは心の安心を一番に
ご入居されてすぐの時期は、身体的な変化よりも、何よりも「新しい環境に心が安らいでいるか」を大切に見守ってあげてください。心が穏やかで安定していることが、これからの健やかな生活の何よりの土台となります。
ステップ2:心が落ち着いたら、身体の変化にそっと寄り添う
施設での生活に慣れ、ご本人様の笑顔が増えてきたなと感じる頃が、身体の変化に目を向ける良いタイミングです。この時期から、少しずつ生活習慣の調整を一緒に考えていきましょう。
ステップ3:医師や看護師にご相談して、適正体重を知る
「少しふっくらしたかな?」と感じても、もしかしたらご入居前が少し痩せ気味だったのかもしれません。今の身体の変化が、ご本人様にとって適正な範囲なのか、それとも健康に影響があるのか、専門家である医師や看護師に相談して、客観的な状況を把握することがとても大切です。
4. ご家族様ができる、心温まる3つのご提案
ご本人様の健康を優しくサポートするために、ご家族様ができる具体的な方法を3つご紹介します。
提案1:差し入れは「思いやり」をプラスして
お見舞いの際の差し入れは、ご本人様にとって大きな楽しみであり、ご家族様からの愛情の証です。でも、時にはそれが知らず知らずのうちに、カロリーオーバーの原因になってしまうことも。
•低糖質・低カロリーの優しい選択:市販の甘いお菓子やジュースの代わりに、糖質オフのゼリーや、小分けになった低カロリーのお菓子を選んでみてはいかがでしょうか。ご本人様の健康を気遣う、優しい気持ちが伝わります。
•施設職員との温かい連携:事前に施設職員にご相談いただき、ご本人様の現在の食事制限やアレルギー、健康状態に合わせた、最適な差し入れの内容を確認することが、何よりも大切です。
提案2:運動は「楽しい時間」として誘ってみて
施設では、体操やレクリエーションなど、体を動かす楽しい機会がたくさん用意されています。でも、ご本人様に強制することはできません。大切なのは、ご本人様が「やってみようかな」と自ら思えるような、優しいきっかけ作りです。
•職員へのそっとした相談:私たち職員に「ご本人様にもっと体を動かしてほしいな」というご家族様のお気持ちを伝えてください。私たちも、ご本人様にお声がけするきっかけを大切にします。
•ご家族様と一緒に楽しむ時間:面会時にご家族様も一緒に体操に参加して、「私がいない時も、ぜひやってみてね」と優しく声をかけてみてください。また、タブレットやYouTubeを使って、ご本人様が好きそうな体操動画を一緒に見て、「これ、一緒にやってみない?」と誘ってみるのも、楽しいきっかけになりますよ。
提案3:日々の生活に「小さな活動」をプラス
お食事や運動以外にも、日常生活の中で自然と活動量を増やせるような、ちょっとした工夫を取り入れてみましょう。
•趣味を通じた「お出かけ」の楽しみ:施設内の美しい庭を散策したり、共有スペースで趣味の活動に参加したりと、ご自身のお部屋から出る目的を作ることで、自然と体を動かす機会が増えます。
•こまめな水分補給でリフレッシュ:お水をこまめに飲むことは、身体の巡りを良くし、代謝を助けるだけでなく、過度な間食を防ぐ効果も期待できます。喉が渇く前に、一口ずつでも水分を摂るよう、優しく促してあげてくださいね。
5. まとめ:一人で悩まず、一緒に支え合いましょう
ご本人様の健康を心配されるご家族様のお気持ちは、私たち職員もよく理解しています。でも、そのお気持ちを一人で抱え込む必要は決してありません。
「うちのご本人様、体重が増えて心配なのですが、どうすればいいでしょうか?」
このように、まずはどんな些細なことでも構いませんので、気軽に施設職員へご相談ください。現場の職員は、ご本人様の普段のご様子を一番近くで見守っています。ご家族様と施設が温かく手を取り合い、ご本人様が心身ともに健やかで、笑顔あふれる毎日を過ごせるよう、一緒にサポートしていきましょう。
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