「見学の時はあんなに美味しそうだったのに、入居してからあまり食べなくなってしまった…」 「飲み込みの状態に合わせて『ソフト食』になった途端、お皿の中身を見て寂しそうな顔をしている…」
老人ホームでの生活において、食事は一日の一番の楽しみと言っても過言ではありません。しかし、加齢による味覚の変化や、安全のための「形態変更(刻み食やソフト食)」によって、食欲が落ちてしまうことは少なくありません。
今回は、施設の食事にお悩みのご家族様へ向けて、施設職員の視点から「今どきの介護食」を活用した解決策をご提案します。
1. なぜ「合わない」と感じるようになるのか?
入居当初は良くても、時間が経つにつれて食が進まなくなるのには理由があります。
- 味覚の変化: 歳を重ねると味の感じ方が変わり、施設の味付けが物足りなく(あるいは濃く)感じることがあります。
- 見た目の変化: 飲み込みが難しくなると「刻み食」や「ペースト食」になります。施設によっては、何を食べているのか見た目で判別しにくく、それが食欲減退に繋がることも。
- 呼び方の違いにご注意: ちなみに「ソフト食」「ムース食」「舌でつぶせる食」など、呼び方は施設によって千差万別。まずはご家族が今どのような形態を食べているのか、正確に把握することが第一歩です。
2. 画期的な「進化系・介護食」の差し入れという選択肢
最近では、通信販売などで手に入る「市販の介護食」が驚くほど進化しています。特に、冷凍宅配食の「あいーと」などに代表される最新の食事は、今までの常識を覆します。
ここがすごい!最新介護食のメリット
- 見た目と味の再現度が「本物」: 独自の技術で、見た目は「焼き魚」や「肉じゃが」そのままで、口に入れるとふわっととろける柔らかさを実現しています。「何を食べているか分かる」喜びは、食欲を大きく刺激します。
- 職員の手を煩わせない: レンジで温めるだけで完結するため、忙しい施設職員の手を止めることなく、美味しい状態で提供をお願いしやすいのがメリットです。
- 「パン」の常識が変わる: これまで、飲み込みが悪い方のパン食といえば「パン粥」が主流でした。しかし今は、見た目も味も普通のロールパンそっくりなのに、口の中でスッと溶ける介護専用パンがあります。これには私たち職員も驚かされました。
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知っておきたい「難点」
もちろん、良いことばかりではありません。
- コスト面: 1食あたりの単価はどうしても高めになります。毎食ではなく、「週末の楽しみ」や「特に食欲がない時」の特別メニューとして取り入れるのが現実的です。
- 保管場所: 冷凍保存が必須です。施設の共有冷凍庫にスペースがあるか、事前に相談しておく必要があります。
3. ご家族ができる「食」の提案
もし「食事が合わない」というサインを感じたら、一人で悩まずにぜひ施設へ相談してみてください。
- おやつや1品からの差し入れ: いきなり主食を変えるのではなく、まずは見た目が華やかなデザートや、お好みの味の1品を試してみる。
- ケアマネジャーや栄養士への相談: 「今の形態だと食欲がわかないようなので、市販の宅配食を週に数回取り入れたい」と率直に伝えてみましょう。
結び
食べることは、生きる力そのものです。 「施設だから仕方ない」と諦める前に、最新の便利なサービスを上手に頼ってみませんか? お皿の上が彩り豊かになるだけで、ご家族の表情がパッと明るくなるかもしれません。
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